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学習資料
10.誕生石の意味と魅力について
宝石には、ひとつひとつに特別な意味や象徴が込められています。それは「石言葉(いしことば)」と呼ばれ、古くから人々の心を癒し、守り、願いを託すものとして親しまれてきました。
中でも「誕生石(たんじょうせき)」は、1月から12月までの各月にちなんだ宝石で、生まれ月の石を身につけることで幸運や守護の力を授かるといわれています。ですから、誕生石は単なる装飾品ではなく、「健康」「愛」「希望」「成功」など、それぞれに込められた意味を知ることで、自分自身へのお守りとして、また大切な人への贈り物としてもより深い価値を持つものとなるでしょう。
以下に、月別の誕生石とその石言葉・意味あいについて、わかりやすくご紹介いたします。ぜひご自身やご家族、ご友人の誕生石を探しながら、その宝石に込められた想いや願いを感じてみてください。
(1)宝石にこめられた意味(石言葉)
1月 | ガーネット | 貞操、誠実 |
2月 | アメジスト | 真心、純真 |
3月 | アクアマリン | 英知、聡明 |
4月 | ダイヤモンド | 永遠、純潔 |
5月 | エメラルド | 愛、幸福 |
6月 | パール | 健康、富、長寿 |
7月 | ルビー | 情熱、自由 |
8月 | ペリドット | 友愛、夫婦愛 |
9月 | サファイア | 真実、正直 |
10月 | オパール | 希望、幸福 |
11月 | トパーズ | 忠実、友愛 |
12月 | トルコ石 | 成功、不屈 |
※石言葉はニュアンスが同じ場合で、異なる表現の場合も多くありますので、細部に拘らないでください。
(2)ダイヤモンドの品質について
ダイヤモンドは、その美しさと輝きから「永遠の愛の象徴」として、長い歴史の中で人々に愛され続けてきた特別な宝石です。ですが、その美しさには個体ごとに違いがあり、品質によって価値や印象が大きく変わります。一見どれも同じように見えるダイヤモンドですが、実はプロの鑑定士によって厳密な評価基準が定められており、その評価によって、価格や希少性にも大きな差が生まれます。
ダイヤモンドを選ぶ際には、「見た目の輝き」や「大きさ」だけでなく、その石が持つ本当の価値を知ることが大切です。
この評価基準として世界中で最も広く使われているのが、“4C(フォー・シー)”と呼ばれる国際基準です。「4C」とは、以下の4つの英単語の頭文字をとった、ダイヤモンドの品質評価の世界的基準です。
Carat(カラット)=重さ
Cut(カット)=輝きの仕上がり
Color(カラー)=色の無色度
Clarity(クラリティ)=透明度・内包物の少なさ
この4つの要素によって、ダイヤモンドの価値・価格・印象が大きく変わります。
- ①Carat(カラット)=重さ・サイズの基準
「カラット」はダイヤモンドの重さを表す単位で、1カラットは0.2グラムです。数字が大きいほどサイズも大きくなり、希少性が高まるため価値が上がります。
ただし、同じカラット数でもカットやクラリティにより美しさが異なるため、バランスが重要です。
例:0.3ct…婚約指輪で人気のサイズ
1.0ct…存在感のあるサイズで特別感あり
- ②Cut(カット)=輝きを決める重要な要素
「カット」はダイヤモンドのプロポーション(形や角度)や仕上げの良さを評価します。4Cの中で唯一、人の手によって決まる要素で、輝きに最も大きく影響します。カットが美しいと、光が反射して「ブリリアンス(白い輝き)」や「ファイア(虹色の輝き)」が際立ちます。
- ③Color(カラー)=色味の透明度
ダイヤモンドは「無色」に近いほど高評価とされます。一般的な評価は、D(完全無色)Z(黄色味あり)の23段階で判定されます。
D〜F:無色
G〜J:ほぼ無色
K〜W:わずかに黄色味を感じる
ただし、ファンシーカラー(ブルー、ピンクなどの天然色ダイヤ)は別格の扱いです。
- ④Clarity(クラリティ)=内包物・傷の少なさ
「クラリティ」は、ダイヤモンドの内部や表面にある内包物(インクルージョン)や傷(ブレミッシュ)の程度を表します。評価は以下の11段階(上位ほど高品質)です。
FL(フローレス)〜I3(肉眼でも内包物が見える)
多くのダイヤモンドには小さな内包物がありますが、肉眼で見えない程度であれば美観にはほとんど影響しません。
ダイヤモンドはこの4Cによって評価されますが、たとえば、「大きさを重視したい」「透明感を優先したい」「輝きにこだわりたい」など、目的や使うシーンに合わせて選ぶことで、より満足度の高い一石に出会えるはずです。